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展示会で流す映像の作り方|ブースで足を止めてもらうループ動画のコツ

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通路を歩く来場者が、左右のブースに目をやる。ブースの映像が見られるのは、その歩きながらの数秒です。

展示会のブースで映像を流すと、動きのある画面が来場者の目を引き、足を止めてもらうきっかけになります。ただ、Webサイトに載せている会社紹介動画をそのまま流すと、思ったほど見てもらえないことがあります。通路を歩きながらブースを眺める人と、画面の前に座って動画を見る人とでは、見方がまったく違うからです。

以下、通りがかりの人に伝わる映像の作り方から、モニターや再生機器の準備、音の配慮までをまとめました。ブースづくりの全体像は、展示会ブースの装飾依頼ガイドで紹介しています。

展示会の映像は「通りがかりの数秒」で見られる前提で作る

展示会の来場者は、通路を歩きながら左右のブースを見て回ります。映像を見るのは歩きながらの数秒、というのが基本です。そのため、展示会の映像は次の5つを意識して作ります。

意識すること理由作り方の例
音なしでも伝わる会場は人の声やほかのブースの音でにぎやか内容をテロップと映像で伝える
数秒で何の会社かわかる来場者は歩きながら見ている社名・ロゴ・一言のキャッチを繰り返し出す
大きな文字通路から数メートル離れて見る1画面に短い1行、太い書体
短いループどこから見始めても意味がわかるように15秒〜1分ほどで一周、1場面ごとに完結させる
色とコントラスト会場の照明は明るく、周りのブースも目立つ背景と文字の明暗差をはっきりつける、会社のカラーを使う

音なしでも伝わるように

展示会場は、来場者の話し声やほかのブースのプレゼンテーションでにぎやかです。ナレーション中心の作りだと、内容が届きにくくなります。伝えたいことはテロップと映像で表現し、音は「あれば雰囲気が増す」くらいの位置づけにしておきます。

数秒で「何の会社か」がわかるように

ループ動画は、来場者が途中から見始めることが前提です。社名やロゴ、「〇〇をつくる会社です」といった一言のキャッチを、冒頭だけでなく途中でも繰り返し出すと、どのタイミングで見た人にも伝わります。ロゴを画面の隅に常に表示しておく方法もあります。

文字は大きく、少なく

Web用の動画と同じ文字の大きさでは、通路からは読み取れません。1画面に入れる文字は短い1行にまとめ、太い書体で大きく表示します。細かいスペックや長い説明はパンフレットや説明員にゆだね、映像は「興味を持ってもらう入口」に徹するのがコツです。

短いループと、色のコントラスト

一周が長すぎると、通りがかった人が肝心の場面を見逃してしまいます。一場面ごとに意味が完結する短い映像をつなぎ、15秒〜1分ほどで一周する長さにすると扱いやすくなります。展示会場は照明が明るく、淡い色の組み合わせは見えにくくなります。背景と文字の明暗の差をはっきりつけ、コーポレートカラーを生かします。

体育館会場に並んだ展示ブース

ループ動画の尺と構成の例

使い方に合わせた尺と構成の例です。

尺向いている使い方構成の例
15秒小さなブース、通路に向けたアイキャッチロゴ→一言のキャッチ→商品の印象的な映像→ロゴ
30秒会社や主力商品の紹介課題の問いかけ→解決する商品→特長3つ→社名・ブース番号
60〜90秒商品の仕組みや使い方を見せるつかみ→使い方・仕組み(CGや実演の映像)→導入事例→社名
数分商談スペースで説明員と一緒に見せる説明員の話に合わせた詳しい内容

「通路向けの短いループ」と「商談スペースで見せる詳しい映像」を分けて用意すると、それぞれの役割がはっきりします。通路向けの映像で足を止めてもらい、興味を持った方には商談スペースで詳しい映像を見てもらう、という流れです。

ループ動画ならではの工夫もあります。

  • 最後の場面から最初の場面へ自然につながるように編集し、真っ暗な画面が続く時間をつくらない
  • 製品の内部構造や動く仕組みなど、実物の展示だけでは見えない部分を映像で見せる
  • 撮影済みの会社紹介動画があれば、印象的なカットを選んでループ用に再編集する

PR動画全体の構成の考え方は、企業PR動画の構成テンプレートの記事で紹介しています。

モニターの大きさ・設置高さ・解像度と縦型サイネージ

モニターの大きさと解像度

モニターは、来場者が立つ位置からの距離で選びます。家庭用テレビの考え方ですが、パナソニックは、4Kテレビの最適な視聴距離を画面の高さの約1.5倍、フルハイビジョン(フルHD)では画面の高さの3倍の視聴距離が必要と紹介しています。この倍率を画面の高さに当てはめると、目安は次のようになります。

画面サイズ(16:9)画面の高さフルHDの視聴距離の目安(3倍)4Kの最適な視聴距離(約1.5倍)
43型約54cm約1.6m約0.8m
55型約69cm約2.1m約1.0m
65型約81cm約2.4m約1.2m

商品の説明を近くで見てもらうモニターは4Kの細かさが生き、通路から遠目に見せるモニターは画面の大きさを優先する、という使い分けが考えられます。離れた場所から見せるときほど、画面の大きさに加えて、映像の中の文字の大きさが効いてきます。

設置の高さ

通路に向けたモニターは、手前に人が立っても隠れないよう、来場者の頭越しに見える高さに設置すると、離れた場所からも目に入ります。商品の説明やタッチ操作のデモなど、近くで見てもらうモニターは、立った人の目線の高さが見やすくなります。展示会によっては装飾の高さに上限が決められている場合があるので、高い位置に設置するときは出展規定を確認しておきます。

縦型サイネージ

縦に置いたモニター(縦型サイネージ)は、人の全身や縦長の商品、スマートフォンの画面などを見せるのに向いています。縦置きにするときは、縦置きに対応した業務用ディスプレイを使い、映像も縦長(1080×1920など)で用意します。

たとえばシャープのインフォメーションディスプレイの自動再生ガイドでは、縦長のコンテンツは1080×1920で作ったうえで、右に90度回転させて横長(1920×1080)の形で保存し、本体の設定メニュー([温度センサー設定])で設置方向を「縦」に選ぶ、という手順が案内されています。準備のしかたは機種ごとに異なるため、使うモニターが決まったら説明書で確認しておきます。

3DCGの制作画面

再生機器と当日の運用

ブースで映像を流す方法は、主に次の3つです。

再生方法特徴気をつけたいこと
モニターのUSB再生USBメモリーを挿すだけで手軽再生できる形式やファイル名のルールが機種ごとに異なる
メディアプレーヤー(再生専用の機器)電源を入れると自動で再生でき、長時間の連続再生に向く対応する形式と、モニターとの接続(HDMIなど)を確認する
パソコン編集したデータをそのまま再生しやすいスリープや通知、更新の表示が出ないよう設定しておく

USB再生は「本番の機種で試す」

前に紹介したシャープの自動再生ガイドでは、USBメモリーはFAT32形式で最大32GB、動画はWMV形式、ファイル名は「001.wmv」のような決まった名前にして「autoplay」というフォルダーに入れる、といった細かなルールが案内されています。これは一つの機種の例で、再生できる形式や手順は機種によって異なります。会場でモニターをレンタルする場合も含めて、本番で使う機器で事前に再生テストをしておきます。

当日に向けて準備しておきたいこと

  • 同じデータを入れた予備のUSBメモリー
  • 電源を入れると自動で再生が始まる設定(主電源のオン・オフだけで運用できると、説明員の負担が減ります)
  • モニターや再生機器の台数分の電源
  • 同じ静止画を長く映し続けない工夫(シャープのガイドでは、同じ静止画を長時間表示すると液晶に残像が起きることがあると注意を促しています)

ブースへの電源の申し込みや工事については、展示会ブースの装飾依頼ガイドでも紹介しています。

音を出す場合の配慮

音を出す場合は、出展規定の音量のルールを確認しておきます。たとえばCEATECの出展マニュアルでは、音量はブースの境界線から2mの場所で測って80dB以下とし、スピーカーを近隣のブースに対して正面に向けることを禁止しています。あわせて、ブースに音響設備などを置く場合は近隣の出展者と事前に話し合い、お互いの迷惑にならないよう音量を確認することも求めています。

音楽の著作権にも注意が必要です。同じマニュアルでは、展示や実演で音楽を演奏したり、録音・録画したものを再生したりする場合は著作権の処理が必要で、自社で権利を持ち、すでに別途権利処理を済ませたものを除き、音楽はJASRAC(日本音楽著作権協会)へ、映像はその作品を制作した法人・団体へ問い合わせるよう案内しています。オリジナルの音楽か、利用条件を確認した音源を使いましょう。フリー音源の確認のしかたは動画BGMの基本ルールの記事で紹介しています。

音を出すときは、次のような工夫で周りと両立できます。

  • スピーカーはブースの内側に向け、音量は控えめに設定する
  • 字幕を入れておき、音が聞こえない位置からでも内容が伝わるようにする
  • ステージでのプレゼンテーションがある場合は、マイクやスピーカーの配置を音響の担当者と相談する

よくある質問

Q. Web用に作った会社紹介動画を、そのまま展示会で流してもよいですか?

流すこともできますが、音なしで見られること、途中から見られることを考えると、展示会用に再編集するのがおすすめです。印象的な場面を選んでテロップを大きくし、短いループにまとめると、撮影し直さなくても展示会向けの映像になります。

Q. ループ動画の長さは、どれくらいがよいですか?

通路に向けて流すなら、15秒〜1分ほどが扱いやすい長さです。詳しい説明が必要な場合は、通路向けの短い映像と、商談スペースで見せる長めの映像を分けて用意する方法があります。

Q. 縦型のモニターに、横長の動画を流せますか?

流すと上下に大きな余白ができて、映像が小さく見えます。縦型のモニターを使う場合は、縦長に作り直した映像を用意すると、画面いっぱいに見せられます。

Q. 映像の制作と、モニターの設置をまとめて頼めますか?

アイフィルムでは、ブース用のループ動画や商品紹介動画の制作から、モニター・プロジェクターの設置までまとめて対応しています。モニターや再生機器の用意のしかたは、ブースの内容に合わせてご相談ください。

映像とブースづくりを一つの窓口で

アイフィルムは映像制作会社として、展示会・ポップアップのブースで流すループ動画の制作から、モニターやプロジェクターの設置、ステージのマイク・スピーカー、LED照明の演出まで対応しています。製品の内部構造や機能を3DCGアニメーションで紹介する映像も制作でき、透明なCGモデルで内部を見せたり、分解図で部品の構成を示したりと、パンフレットだけでは伝えにくい技術力を映像で伝えられます。

出力物・什器の制作、搬入・設営・撤去、仮設分電盤による電源工事もあわせてお受けしているので、映像とブースづくりをひとつの窓口でご相談いただけます。会期中のブースの記録撮影にも対応しています。新潟県内と東京都内の会場に伺い、お見積りは無料です。

ブースの映像についてはプロモーション動画、ブース全体については展示会・ポップアップ設営のページをご覧ください。会期の1か月前までのご相談をおすすめしていますが、映像を新しく作る場合は、さらに余裕をもってご相談ください。お急ぎの案件も、まずはお問い合わせで状況をお聞かせください。

参考にした情報
  • 7年連続いといがわキャリアフェスティバルの音響・映像・会場設営
  • 国家資格二等無人航空機操縦士(夜間・目視外の限定解除)
  • 電気工事士イベントの仮設電源も自社で施工
  • 自治体の案件新潟県内の入札・プロポーザルに参加
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